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自律神経失調症と診断された皆さま、そしてまだ自律神経失調症と診断されてはいないものの、なんだかそれじゃないかと思っている皆さま。
今回は「自律神経失調症と診断」をテーマに、少しお話してみたいと思います。
と言うのも、この「自律神経失調症」という病気は、なかなかに診断があいまいな病気なのです。
「あっちの病院ではAという診断を受け、こっちの病院ではBという診断を受け、あげくの果てに自律神経失調症という診断を受けた」
こんな人が、山のようにいます。
筆者(プロフィールはこちら)もその中のひとりで、自律神経失調症という診断に至るまで2,3か月かかった経験があります。
その経験を元に、自律神経失調症と診断されるまで・・・
そのなりゆきを詳しく
自律神経失調症の診断の難しさ
自律神経失調症と診断されるまでのステップ
こんなことを詳細にお伝えしていきたいと思います。
是非、参考にしていただければ幸いです。
- はじめに
- 内科を受診
- 内科での診断名
- ほぼ同時に耳鼻科を受診
- 耳鼻科での診断名
- どんどん悪化する症状
- その後も診断名は変わらず
- 自分で自分の病名を探す日々
- 内科にて「自律神経失調症」の名前を出す
- 精密検査を受ける
- 耳鼻科にて自律神経失調症と診断が下ったことを伝える
- 心療内科を受診
- 心療内科での診断名
- 心療内科にて自律神経失調症が完治
- 自律神経失調症と診断するのは難しい
- 診断方法におそらく基準はない
- 検査も一律ではない
- 精密検査をする必要もある
- 自己診断はあまり良くない
- 自律神経失調症と診断されるまでには数多くのステップがある
- 最後に
はじめに
まずはじめに僕が「どのようにして自律神経失調症と診断されたのか?」、これについてお話ししていこうと思います。
具体的には、
自律神経失調症だとは思っていなかった時期
自律神経失調症を疑い始めた時期
そして自律神経失調症と診断されるまで
どのようにして始まり、おかしいな?と感じ始め、そして「自律神経失調症」という診断に至ったのかを知っていただきたいと思います。
内科を受診
風邪のような症状と微熱、そして倦怠感。
その状況がしばらく続いたので、僕はまず内科に行きました。
この頃は、自分が自律神経失調症になり始めていることなんて、まったく気づいていませんでした。
内科では、特に大した検査をすることもなかったです。
聴診器を当てられたり、喉の奥を見られたり、ベッドでお腹を押されたり・・・。
よくありがちな診察を受けました。
内科での診断名
僕はその内科で「風邪と軽い胃腸炎」と診断されました。
当時の僕は、その診断に違和感もなかったですし、「そうなんだろうなぁ」くらいしか思っていませんでした。
風邪薬と整腸剤なんかを処方され、特に大きな問題もなく終わったことをよく覚えています。
ほぼ同時に耳鼻科を受診
内科に行くのとほぼ同時の時期、僕は耳鼻科も受診しました。
と言うのも、耳閉感(耳が詰まっているように感じる症状)を感じるようになっていたためです。
この時の僕は「まぁすぐ治るだろ」くらいの感覚でいました。
ですが、念のためにと耳鼻科を受診することにしたのです。
耳鼻科では、レントゲン写真を撮ったり、耳の中を見られたり、鼻の中を見られたりしました。
耳鼻科での診断名
耳鼻科では「軽い副鼻腔炎かも」との診断を受けました。
撮った頭部のレントゲン写真が、うっすらと白くなっていることの説明を受けました。
内科と同じように、僕はその診断になんの疑いもなかったですし、それが原因なんだろうと、特に心配をすることもなかったです。
痰を出しやすくする薬「ムコダイン」、鼻の通りを良くする点鼻薬「アラミスト」、あと抗生物質なんかを処方されたと思います。
ここまでが、僕の自律神経失調症の超初期の診断です。
どんどん悪化する症状
そこからは、薬を飲めど、内科・耳鼻科に通えど、全く症状は良くなることなく、むしろ悪化の一途をたどっていました。
吐き気を感じるようになり、耳の違和感はどんどん増していきました。
症状が悪化していくのとともに、全然良くならない自分に対し、不安感をつのらせていったことをよく覚えています。
その後も診断名は変わらず
症状は悪化、会社では周りから心配されるようになりました。
外見すらも変わっていたくらい、その時は苦しんでいました。
でも、内科では「長引いた風邪と胃腸炎」、耳鼻科では「軽い副鼻腔炎」、それらの診断は全く変わらないままでした。
もちろん、治療法も処方される薬もそのまま。
なんの変化も進展もないことや、悪化していっているのに変わらない診断に、僕はいらだち半分、不安半分の気持ちを抱いていました。
自分で自分の病名を探す日々
「風邪なんてこんなに長引かないし、副鼻腔炎もよくならないなんておかしい」
そういうもどかしさや不安を抱えたまま、診断に対する不安もあり、「自分は一体なんの病気なんだ?」と病名を探す日々が続きました。
「吐き気 続く」だとか「耳詰まり 原因」だとか、もうとにかくネットでひたすら調べてました。
わかっていただけるかと思うのですが、そうやって調べていると、小さな病気から、これまた深刻な病気まで、結果として出てくるわけです。
「もしかしたら、ガンなのかもしれない・・・」
そんなことすら、この頃は考えていました。
そして、そんな自分の病名を探す日々を続けていましたら、ひとつ、しっくりくる病名があったのです。
それが「自律神経失調症」でした。
その時の僕の症状に、あまりにもピッタリきたものですから、その病名を内科の先生に出してみることにしたのでした。
内科にて「自律神経失調症」の名前を出す
初めて内科に通ってから、もう2か月以上が経っていました。
その日の診察内容も診断結果もいつもと同じ。
いつもだったら、ありがとうございましたと、病室から出ていくところですが、その日はこちらから聞いてみたのです。
「僕のこの症状って、自律神経失調症じゃないんですか?」
「そうかもしれません」
内科の先生は、これだけ「そうかもしれません」とだけ答えました。
まぁこの答えは、医者の責任うんぬんを考えると100点満点の回答なのかもしれませんね。
自発的ではありますが、自律神経失調症(疑い)という診断が下されました。
この時点で「この医者は信用できないな」、そう思うようになりました。
精密検査を受ける
僕の「自律神経失調症であるという診断」を確定するためには、「もしかしたら」という可能性をつぶさねばなりません。
簡単に言うと、いくつか精密検査を受けねばなりません。
これまで「若いから」と言う理由で、受けることを遠ざけられていた「胃カメラ」。
そして、頭に異常がないか調べるための「MRI」。
「血液検査」や「耳の検査」もしっかり行いました。
もちろんこの期間に「セカンドオピニオン」も聞きに行ったりもしました。
それでも僕は「異常なし」という診断結果に終わりました。
普通だったら喜ぶはずの「異常なし」という診断。
ただ僕にとっては、これらの異常なしという診断は、僕が自律神経失調症であるというひとつの根拠になってしまいました。
つまりは「異常なし」と判断されることが、自律神経失調症と診断されるための必要条件だったのです。
耳鼻科にて自律神経失調症と診断が下ったことを伝える
いつも通っている耳鼻科にて、自分が自律神経失調症と診断された件について報告してみました。
と言うのも、自分が自律神経失調症であるという情報は、耳の詰まりを解消するためのヒントとなる気がしたからです。
しかし、耳鼻科の先生は「そうですか。大変だったですね」この言葉で終了。検査も処方される薬にも変化はありませんでした。
もうこの病院に、今後行くことはやめました。
心療内科を受診
症状は、さらに悪化していきました。
自律神経失調症と診断が下ったことから、病院を変えることになりました。
通っていた内科と耳鼻科は、どちらも行くのをやめ、「心療内科」に新たに通院することとなりました。
心療内科での診断名
心療内科では、特に病名を付けられることはありませんでした。
一度だけ「僕って、自律神経失調症なのですか?」と聞いたことがあります。
そのとき、心療内科の先生は「そうかもしれませんね」とだけ、笑って答えました。
心療内科にて自律神経失調症が完治
そんなあいまいな僕の「自律神経失調症」ですが、心療内科に通院し、処方されたお薬を飲むことで、びっくりするくらい回復しました。
期間で言うと、心療内科に通い始めておよそ8か月くらいで、この病気を完治させることができました。
自律神経失調症と診断するのは難しい
少し長くなってしまいましたが、僕が自律神経失調症と診断され、そしてその病気を完治するまでの流れはこんな感じです。
いかがでしたでしょうか?
これはあくまで僕の経験であり、誰しもがそうかと聞かれると、そうではないと思います。
そこで、これから「自律神経失調症の診断」に関する真実をいくつかお話ししていこうと思います。
まずは「自律神経失調症と診断するのは難しい」と言うことからです。
先に書いた僕の経験からも、この意味するところはわかっていただけるのではないでしょうか?
「異常なし」だったり、「原因不明」を積み上げることによって、自律神経失調症との診断は下ります。
この「原因がないからこその診断」、この普通の診断とは真逆の証明が、自律神経失調症の診断を難しくさせているのだと思います。
診断方法におそらく基準はない
これまでお話しした通り「これがあったら自律神経失調症ですよ」と言う明確な診断方法は、残念ながらありません。
その症状は人によって様々であり、一貫した診断は存在しないのです。
「自律神経失調症の人は、このような症状があります」
そういった症状のことはわかってはいるものの、その症状があったからと言って自律神経失調症と診断されることはありません。
検査も一律ではない
例えば、風邪であるとするならば、風邪であることの検査しますよね?
腹痛ならば、その腹痛の理由を調べます。
一般的な病気には、一律な検査方法があります。
でも、自律神経失調症の検査は一律ではありません。
自律神経失調症である当人の症状に合わせた検査を行います。
しかも「自律神経失調症かどうかがわかる検査」は、残念ながら存在しないのです。
精密検査をする必要もある
場合によっては、精密検査も行う必要があります。
あなたのその症状の原因を、徹底的に調べ上げないといけないからです。
徹底的に調べあげた上に、自律神経失調症という診断が下るからです。
大した検査もせずに、自律神経失調症であるという診断はないと思ってください。
自己診断はあまり良くない
「自分、自律神経失調症かも・・・」
その気持ちよくわかります。ただ、その自己判断は危険かもしれません。
その症状の原因は、自律神経の乱れからきているものでは無い可能性を捨てきれないからです。
だからこそ、徹底的に検査し、その可能性をつぶしていくのです。
少し不安な思いをさせるかもしれませんが、聞いていただきたいです。
「もしかしたら・・・」
その可能性をしらんぷりするのは簡単です。
でも、それはおすすめしません。
重篤な病気の小さなサインを見逃すわけにはいかないからです。
だから徹底的に調べ上げ、結果、自律神経失調症と診断されるまでは、自己判断することはおすすめしません。
なんらかの症状に「なんだろう?」とモヤモヤした気分で不安でいるのは、自律神経失調症の諸症状を悪化させます。
病院に行きましょう!調べましょう!
調べて原因がないとわかれば、意外と心がスッとして、いつの間にかケロっとする場合だってあるんですから。
自律神経失調症と診断されるまでには数多くのステップがある
ここまで見ていただいた通り、自律神経失調症と診断を受けるためには数多くのステップを必要とします。
たくさんの労力を必要とします。
ただでさえ、エネルギーのない自律神経失調症のあなたには、とてつもなく長い道のりに感じるかもしれません。
当時の僕にとっても、たくさんの病院に行き、いろんな検査をして、かかった労力は、これまたバカにできないものでした。
「どうせなんにもわかんないんでしょ?」
そんな風に考えていたときすらありました。
でも、それらのステップを乗り越えてきたからこそ、大きな病気の可能性もつぶせたし、なにより自律神経失調症と診断され、それに適した治療を受けることができました。
もしあなたが「自律神経失調症かもしれない・・・」そう思うならば、今回お話ししたことと同じような道をたどることとなると思います。
だからこそ、そのステップの途中でやめてしまうことなく、適切な順序で、適切な診断を受けていただければと思います。
最後に
今思うと、僕の「自律神経失調症の完治」までの各ステップは、決して適切だったとも、大きく間違えていたとも思いません。
ただ、「あのとき、こうしていれば良かったな~」と思うことはあります。
「もう少し内科・耳鼻科を早く切り上げて、心療内科に行っていればな~」
そんなことを今になって考えたりもします。
だからこそ、今、現在進行形で自律神経失調症にお悩みのあなたには、より良い道のりで、自律神経失調症の完治を目指していただきたと思います。
でもね、多分、大きなショートカットはないんですよ。
ひとつひとつの診断、そしてひとつひとつの不調のカケラを見逃さないように、少しづつ前へ進んでいっていただけたらと思います。
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